2026年7月15日、ONtheUMEDA会議室にて、社内メディエーター養成講座 第4回を開催しました。



今回のテーマ
「整理することで対話可能性を支える」
これまで学んできた「対立を構造として見る」という視点を、実際の対話支援へとつなげる、講座全体の大きな転換点となる一日でした。
第1回から第3回の学びが、確実に根付いていました
講座の冒頭では、前回の宿題として取り組んでいただいた「自社コンフリクト分析」を共有しました。
受講生の皆さんは、「誰が悪いか」ではなく、「何が混ざっているのか」という視点で職場の出来事を整理しようとしており、片方だけを悪者にせず、複数の立場から状況を捉えようとする姿勢が自然と表れていました。
また、講義中に「誰が悪いでしょう」と問いかけても、その問いに飛びつく人はいません。
「人ではなく構造を見る」という学びが、知識ではなく“ものの見方”として定着していることを実感しました。
分かっている。でも、実践すると難しい
一方で、ロールプレイでは新たな課題も見えてきました。
相談者を前にすると、
・何とか解決してあげたい
・相手を励ましたい
・正しい方向へ導きたい
そんな思いが自然と湧き上がり、気づかないうちに「解決する人」になろうとしてしまいます。
受講生からも、
「ロールプレイで、自分では気づかないうちに解決しようとしていることに気付きました。」
という声が聞かれました。
頭では理解していても、実際の対話では無意識の癖が現れる。
その難しさを全員で共有できたことも、大きな学びでした。
「こんなに分解できるんだ!」
今回、特に印象的だったのが「ストーリー分解ワーク」です。
一つの相談内容を、「事実」「感情」「解釈」「期待・ニーズ」「未確認事項」などに分けて整理し、最後に模範例を共有しました。
すると受講生から、
「こんなにたくさんのものに分解できるんだ!」
という驚きの声が上がりました。
これまで学んできた「整理する」という考え方が、具体的な実践として結びついた瞬間でした。
受講生の声
「解決しなくても良いということに驚きました。」
「整理=支援。何もしないように見えて、最も影響を与えているということが印象に残りました。」
「改めて整理することの大切さを感じました。」
「解決に至らなくても、自然と相手が気づくことを、とてもよく理解できました。」
講師として感じたこと
今回、改めて感じたのは、受講生の皆さんには「決めつけない」「片側化しない」「事実と感情を分ける」という姿勢が、すでにしっかり身についていたということです。
一方で、実際の支援では、「どう整理すればよいのか」という経験を積むことが欠かせません。
だからこそ、第4回では知識を増やすのではなく、「整理を繰り返し実践する」ことを重視しました。
社内メディエーターに必要なのは、答えを出す力ではありません。
混ざっているものを整理し、相手が自ら考えられる状態を支える力です。
今回、多くの受講生がその価値を体験として実感してくれたことを、とても嬉しく感じています。
次回について
第5回のテーマは「制度設計と組織実装」です。
これまで身につけてきた「整理する力」を土台に、今度は個人ではなく組織全体へ視点を広げます。
対話可能性は、個人の努力だけでは守れません。
組織にも、対話可能性を支える仕組みが必要です。
次回は、その仕組みを設計する方法を実践的に学んでいきます。

