社内メディエーター養成講座 第6回・検定試験を開催しました ―6か月の学びを終え、「対話可能性を支える人」へ―

2026年9月16日、第1期「社内メディエーター養成講座」の第6回を開催しました。

今回のテーマは、

「統合実践」
―見立ては、更新し続ける―

です。

そして、第6回の講座終了後には、認定社内メディエーター検定試験を実施しました。

受講生全員が、これまでの学びをしっかりと身につけ、全員合格となりました。

目次

最終回で扱ったのは、「正しい答え」ではありません

全6回を通して、受講生が学んできたのは、

「どうすれば問題を解決できるか」

という技法だけではありません。

人や出来事を決めつけずに見る。

混ざっているものを分ける。

事実と解釈を分ける。

一つの見方に偏らず、複数の視点から見る。

個人だけでなく、その背景にある構造を見る。

そして、分からないことを「分からないまま」残す。

第6回では、これらを一つの実践として統合しました。

最終回の中心となったのは、

「見立ては、完成品ではない」

という考え方です。

最初に見えたものを「答え」にするのではなく、情報を取り、新しい情報が入れば、必要に応じて自分の見立ても更新する。

その繰り返しそのものが、メディエーターに必要な力だと考えています。

「若手社員が相談しない」を、どう見るか

第6回では、

「最近、若手社員が上司に相談しなくなった」

というケースを題材に、最初の情報だけから見立てをつくり、そこから質問をしながら情報を取り、見立てを更新する実践を行いました。

最初は、「若手が相談しない」という一つの現象に見えていたものが、情報を取りながら、

本人の不安

↓

上司との受け止め方の違い

↓

チーム内の相談関係

↓

相談するタイミングや判断基準

↓

上司自身の業務負荷

と、複数の層に広がっていきます。

ここで大切なのは、「結局、会社が悪い」という新しい答えを出すことではありません。

一人の人だけでは説明できなかった現象を、関係性や仕組み、組織の構造まで含めて見られるようになること。

それが、これまでの学びの集大成です。

受講生に起きた変化

全6回を終えた受講生からは、こんな声が寄せられました。

「ものの見方がガラッと変わったのを実感しました。」

「視点が変わることで感情も変化する。客観視できるようになりました。」

「自分の頑張りを認めてほしいという気持ちが強かったのが、皆それぞれに頑張っているのだと気づけて、視野が広がりました。」

また、これから意識したいこととして、

「事実と感情の整理」

「自分にもフィルターがあるように、相手にもあること」

「会社・経営・組織、それらを形作る構造」

「決めつけや思い込みだけで判断していないかを問い続けること」

などが挙げられました。

半年間の学びを通して、知識が増えただけではありません。

「人や出来事を見る視点そのものが変わった」

ということが、この講座の大きな成果だったと感じています。

「分からないとき、どうするか」

今回、私が特に印象に残ったのは、受講生に

「これから、分からないことがあったらどうしますか?」

と尋ねたときの答えです。

「コミュニティを活用したい」

「みなさんに相談します」

そして、

「すぐに答えを出さず、質問します。」

という言葉もありました。

社内メディエーターは、何でも一人で解決できる人になることを目指しているわけではありません。

むしろ、

「まだ分からない」

と立ち止まり、

必要な情報を取り、

自分の見立てを更新し、

必要であれば誰かにつなぐ。

その姿勢を持ち続けることが重要です。

社内メディエーターは、現場で問い続ける人

6回の学びを、一つの思考として

第1回から第6回まで、受講生は少しずつ視点を広げてきました。

見る

↓

分ける

↓

見立てる

↓

整理する

↓

構造を見る

↓

情報を取り直す

↓

見立てを更新する

この循環を、現場でも続けていく。

それが、第1期講座の最後に私たちが確認したことです。

社内メディエーターは、完成した人になることを目指すものではありません。

現場で問い続ける人です。

人はそれぞれ違うものを見ている。

感情も、立場も、経験も違う。

だからこそ、すぐに答えを決めず、

「今、何が起きているのだろう?」

「まだ分からないことは何だろう?」

「別の見方はないだろうか?」

と問い続ける。

その姿勢が、対話可能性を支える力になります。

第1期、全員が検定試験に合格しました

第6回終了後に実施した認定社内メディエーター検定試験では、受講生全員が合格しました。

半年間、毎回ほぼ1日をかけて学び、考え、ワークを行い、ロールプレイを重ねてきました。

決して簡単な講座ではありませんでした。

それでも受講生からは、

「内容が濃く、大変でしたが、たくさんのことを学ぶことができました。」

「ワークの時間が長くあったので、体験して、理解して、実際にメディエーターの心得が身につくところまで指導していただけたと感じます。」

という言葉をいただきました。

第1期の皆さん、本当にお疲れさまでした。

そして、ここからが実践の始まりです。

対話可能性を支える人へ

社内メディエーターは、

問題を解決する人でも、

誰かの味方になる人でも、

会社の代わりに問題を処理する人でもありません。

人と人の間で何が起きているのかを見て、

混ざっているものを分け、

構造を捉え、

必要な情報を取りながら見立てを更新し、

その組織に必要な対話可能性を支える人です。

第1期で生まれた認定社内メディエーターの皆さんとともに、

「対立を扱える組織」

を少しずつ社会に増やしていきたいと思います。

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